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源氏物語千年紀記念式典

2008.11.03 | 過去のブログしんじ

11月1日、国立京都国際会館で、源氏物語千年紀記念式典が開催され、私も出席しました。

千年紀実行委員会は、会長前商工会議所会頭(発足当時の会頭)の村田純一氏、京都府の山田知事と京都市の門川市長らを副会長にというふうに、いわゆるオール京都体制となっています。昨年から千年紀事業を盛り上げてきて、今年に入ってからはあちこちで関連イベントを開催してきました。私も色々な催しに参加し、『源氏物語』の魅力や日本文化に与えた影響の大きさを少しは学ぶことができました。

当日の式典は、まず瀬戸内寂聴さんとドナルド・キーンさんの講演から始まりました。ドナルド・キーンさんが「1940年、18歳の時、第二次世界大戦で世界の先行きに暗さを感じ悲観的になっていた時に、ニューヨークの古本屋で見つけた『源氏物語』を読み、世界はこんなに明るいんだと希望を持てた」旨のことをおっしゃったことに強い感銘を受け、日本人として大変誇りに思いました。

その後、平安雅楽会による演奏を聴きましたが、昨日の記念コンサートで千住明氏作曲の源氏物語の交響曲を聞いたのに比べて、やはり源氏の世界観は雅楽の方が合うなぁ、「もののあはれ」などは五線譜には収まらないのかなぁと感じました。もちろん、交響曲はそれはそれで素晴らしいのですが。

式典は、天皇皇后両陛下にもご臨席を賜り、文部科学大臣にも祝辞を頂き、格調高く行われましたが、府儀会議員・市会議員の参加は少なく、全体的にも空席が目立ったのは残念でした。当日は新聞でも大きく報道されたように、『激動の時代に我々の拠り所として古典を見直すべく11月1日を「古典の日」としよう』という「古典の日」宣言がなされましたが、草の根レベルからもっと大きく力強い運動にしないと、「仏作って魂入れず」になりかねないと感じました。

「今こそ、伝統が未来を拓く!」をスローガンにする私も、今年を契機に古典をしっかり学び、その良さを伝えられるくらいになりたいと思います。

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