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大阪都構想と京都特別市構想

2011.12.07 | 過去のブログしんじ

昨日、今日の京都府議会本会議では、自民党の先輩を除いて、大阪のダブル選挙の結果について、どの会派も一言も触れられませんでした。

私は、京都でも府県と政令指定都市の二重行政を、それを引き起こす制度自体から見直すべきだと訴えているので、大阪都構想には賛成です。しかし、対立候補を応援していた自公民の国会議員が、都構想を選んだ民意を尊重する旨を早々に表明したことには、本当に情けなく思いました。政党として、それだけブレて誰が信用するのかと。

そうした風見鶏はいただけませんが、隣の大阪で府県と政令指定都市が同様に抱える制度的な問題を大きな政治課題として扱っているのに、京都府議会で知事に見解を聞かないという感度の鈍さも困ったものです。

同時に、次期京都市長選挙に出馬表明している門川京都市長が、府県と同様の権限を持つ(ということは、京都市域に京都府の関与がほぼなくなる)「特別自治市政令構想」を選挙で訴えていく旨を表明されましたが、それに対する反応もきわめて鈍いものです。このまま選挙に突入するなら、自民党が推薦しても、私は反対したいと思います。

大都市が府県から独立することを許すことは、府域の京都市以外の地域が財源や行政運営の面から、大いに困ることになります。また、京都府域の公務員は増大するでしょう。まさに時代に逆行しています。

加えて、現在、首都圏と他の地域、それに都市と農村の格差が指摘されていますが、そうした議論をまったく無視した構想と言っても過言ではありません。

私は、京都市を分割して、もともと洛中に位置していた旧の上京区・下京区を、日本において「イタリアにおけるバチカン」のような特別な国の直轄都市にして、日本文化の象徴に磨き上げることには賛成です。しかし、今のように無理矢理に膨張した京都市を特別市にすることの必要性は、まったく感じられません。

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