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自民党と民主党は全く違う

2010.06.23 | 過去のブログしんじ

「二之湯君、何でまだ自民党にいるんや。これからは、民主党やろ」と真顔で心配していくれる方がいます。しかし、全く見当違いな「助言」です。自民党と民主党は全く違う政党なので、そんなことができる訳がありません。

自民党は、1955年に、世界的に共産主義・社会主義勢力(革新)が強かった時代に、それに対抗するために結党された保守政党です。祖国の歴史・伝統・文化、つまり先人が築き上げた共存のための生活の有り様・知恵を最大限に尊重することを旨とします。対して、共産主義・社会主義国家では、独裁的な政府のもとで統制経済・計画経済を進め、政府が自らの権威を絶対的なものにするために、歴史・文化・伝統などを破壊します。まさに、実態よりイデオロギーが最優先です。

そのイデオロギーが正しければまだしも、所謂「東側諸国」がどんどん崩壊したことからも、歴史的に誤っていたことが証明されています。

日本では、自民党が保守・自由主義経済であり、社会党が革新・計画経済を指向する55年体制が終わったとされていますが、私は、いまだに社会党は、社民党よりも民主党に多く生き残っていると考えるのが正しくて、「イデオロギーの時代は終わった」と言われるのは、誤りだと考えます。

民主党の、「子ども手当て」「高校無償化」「農業の戸別所得補償」など所謂バラマキ政策は、極めて社会主義的な政策です。また、「永住外国人に対する地方参政権付与」や「選択的夫婦別姓制度」など、民主党が提案している制度は、日本国を解体するような、極めて革新的な政策です。これらを見ると、民主党≒社会党ということが、良く分かります。

自民党は、自らを保守主義の政党だとし、それを示した政党の憲法と言うべき「綱領」(基本方針)を持ちますが、民主党は、小沢・鳩山氏に代表される「元自民党」や、横路・輿石・赤松氏に代表される「元社会党」らが混在し、政策の基本方針で一致できないので、綱領を持ちません。ですから、色々な問題で迷走を続けるのも当然ですし、そうした政権が政治を行う限り、日本は極めて不安定なままです。

自民党は、綱領を持ちながらも、長く政権与党にいる間に、それぞれの議員が既得権益に群がり私腹を肥やす政党になり、そこでできあがった政官財のしがらみの中で、時々の国民の切なる訴えに応える改革を断行することができなくなっていました。我々のような青年世代が、このように自民党の下野した総括を行い、今一度原点に戻る党改革を断行すべきなのです。そうすれば、全く異なる自民党と民主党を似たようなものだと評論される屈辱を味わうことも少なくなると考えています。自民党には、保守主義の政党としてのメッセージが弱すぎたのです。

激動の時代には、しっかりとした哲学・理念に基づいた政治が必要ですから、日本に唯一の保守主義の政党として、その存在意義を自民党がしっかりと示さなければなりません。それが、国家国民のために必要なのだと確信しています。

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