二丿湯しんじ通信 第5号

2009.03.01 Sunday|過去のブログしんじ

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父親になってパート1

2009.02.18 Wednesday|過去のブログしんじ

男性は、出産や母乳育児を経験する女性と違って、なかなか親としての自覚を持ちにくいなぁと思います。しかも、息子が退院して我が家での生活を始めた2月2日以降は晩の会合が続いたので、私が帰宅するのは殆ど家族が寝静まってからでした。息子がおっぱいを欲して夜中に泣いた時に抱っこをしてやる、それくらいの触れ合いしかもてませんでした。でも今日は7時には帰宅できたので、心行くまで息子の百面相に見入りました。

私は、毎朝毎晩、自宅の神棚に今日までの家族の無事を感謝し、明日からの幸せを祈ります。家族の名前を1人ずつ胸のうちで唱えますが、生後7日目に家でささやかな命名式を行い、墨字で「一樹(いつき)」と書いて以降は、赤ちゃんと呼んでいた息子は一樹になりました。近頃は、その名前が非常にしっくりくるように感じています。

「赤ちゃんが自分で名前を選んで生まれてくる」と親しい友人に聞きましたが、本当にそうだなと思っています。臨月になってから、3日連続で「長男の名前検討会議」を行いました。妻は、「こんな響きがいい、こんな字がいい」とたくさんの希望を出しましたが、いざ名前にしてみるとどれもしっくりきません。一方の私は、かつて二之湯という苗字のルーツを探ったことがあり、「二之湯とは、二つの川・瀬の合わさるところ」と解釈しているので、異なる二つを調和させるような懐の大きな男になって欲しいと、「和」「合」「結」などの字を考えていましたが、こちらもしっくりきませんでした。

3日目に、私の恩師から借りてきた字画の本を頼りに、総画・天画・人画・地画・外画、それらのバランス、それに加えて音を重視して決めるというやり方で候補を絞ることにしました。そうすることで、湯の次が1画の「一」に決まり、二文字目は16画の字が良いということになり、「樹」しか無いなぁと「一樹」と書きました。それを「いっき、いっき」と読んで、何度目かに「いつき」と読んだ時に、妻とともに何となく納得し、それ以後は他の名前を考えることも、「一樹」の意味を考えることもなく、検討会議は終了しました。何とも不思議なものですが。

生後しばらくの病室で私が母に「一樹」と名づけようと思うと報告すると、「オンリー1の大きな樹か、いいな」と解釈しました。しばらくして、私は、はっとしました。二つの異なるものを一つにする、そんな大きな男。天高く聳え立つ、その幹や枝々には鳥が住まい、小動物が走り、昆虫が寄生する、そしてその木陰は多くの命に安らぎを与える。二之湯一樹は、親の理性を超えたところで、親の思いを表す名前を持って生まれてきてくれたのです。生後、分娩室で産声をあげると同時に私におしっこをひっかけた息子。「こいつはなかなかな奴だ」と、親ばかの私は今夜もそう思うのです。


良好な山は、豊かで安全な国民生活の礎である

2009.02.07 Saturday|過去のブログしんじ

去る5日、地元京北の黒田に作られた治山ダムを見に行きました。治山ダムとは、山・森林の保全を目的に作られる土砂の流れを食い止めるためのダムです。

戦後の住宅建設ラッシュで全国の山々が禿山になりましたが、そのあとに国策によって建材用のスギや檜など針葉樹ばかりが植林されました。間伐されることを前提に密集して植林された森林は、林業の長期低迷の中で放置され、細い木が密集して日が差し込まず下草も生えない薄暗い森になっっているところも少なくありません。そうした木々は根も弱く浅いので、谷筋に生えているような木は、大雨による増水で根こそぎ倒されたりします。こうしたことが続くと、木は倒され、山の保水力はますます低くなり、土砂は流出し、下流の土砂災害も深刻となります。一方で、広葉樹の生える余地もなく、木の実も下草も無い山に住めなくなった鳥獣がどんどん里に下りては田畑に餌を求めるのです。

根本的には、一度人の手が入った森林は手を入れ続けて、長い時間をかけて良好な森林に再生させる必要がありますが、当面の土砂災害を防ぐには、谷筋の土石流を食い止めて、それより下流の被害を少なくする治山ダムの建設も応急処置としては効果があります。しかし、やはり健全な森林を創るという抜本対策こそ力強く進めていくべきものです。

私は当選以来3回本会議での質問全てで、森林環境税(都道府県の半数以上で導入済み)を創設し、都市住民を含む府民の広く薄い負担によって、府などの公的機関が間伐を中心とした森林の整備を主導することが、過疎・高齢化に苦しむ中山間地域の活性化のためには必要不可欠だと訴え続けています。

水・空気という人間に不可欠な物質を育み浄化する山、多くの動植物を育む山、健全に保たれることで下流域の土砂災害や水害を食い止めている山。「良好な山は豊かで安全な国民生活の礎である」という事実すら見えにくくなる程に都市化が進んだ現代ですが、しかし環境保全に対する意識は今までになく高まっています。今こそ、京都府も森林環境税の導入、ないしはそれに見合う予算付けを行うべきです。治山ダムの視察を機に、改めてその想いをここに書き記しました。